はじめに
TMMi Lightning Scan Toolに興味があったので使ってみました。
TMMiはテストのベストプラクティスが詰め込まれたモデルであり、テストプロセス改善ツールでもあります。
JSTQBカンファレンスでErik氏が登壇していたこともあり、以前から興味があったのですが、試しに使ってみました。
https://jstqb.jp/prinfo/conference2024/
私の背景として、私は江戸時代のテストプロセス改善モデルであるTPIがプロとして使える程度には修めており、しいて言えばテストプロセス改善技術に専門性があるテスターです。
そんな中で、自分の専門性の幅を広げるために、TMMiについて調べてみようと思ったのです。
TMMi Lightning Scan Toolを適用することの所感
ほとんどの組織はLevel2に到達しないと思います。
そして、このツールだけを使ったところで次のSTEPに進むための効果的な施策は打てないと感じました。
本当に簡易的な判定をするだけであるので、人によってはふうんで終わるかなと思いました。
また、テストエンジニアのレベルによってはスキャンツールの意味すら理解できないかもしれません。最低限でもJSTQB ALレベルの用語理解が必要だと感じました。
TMMiの特徴
TMMiの特徴として、テストマネジメントに重点を置いた内容であると感じました。
TMMiで扱っている概念自体は29119やTMapとそう変わらないので、これらを一度でも学習したことがある人ならとっつきやすいと思います。
TMMiはこれらのプラクティスのうち、重要なプラクティスについて体系立てて順番をつけたものだと理解する必要があるでしょう。
TMMiの所感
テストマネジメント重視な点を、私は評価しています。
一方、「テストにおいてテストマネジメントが重要」という価値観がないと、適用しない人がいるのではないかと思っています。
人によってはテストマネジメントをガントチャート書くだけだけだと思っていたり、テストマネジメントを毛嫌いする人がいる場合があるので、そういった場合にも注意が必要ですね。
また、TMMiを採用する以前に「テストにおいて納得感が大事」「体系的なテストプロセス改善が必要」という価値観がないと、TPIより適用は難しいと思いました。
「難しいことはいいからバグ出したいねん」「うちはテスト設計だけうまくやれたらいいんです」というチームにはあんまり向かない手法だと思いました。