初心者テストエンジニアを卒業するためにおすすめしている7冊の本-2025

はじめに

この記事は株式会社カオナビ Advent Calendar 2025の1日目の記事です。

テストエンジニアの"初心者"の定義

テストエンジニアの初心者とは、実はJaSST21Kyusyuであきやまさんが言及しています。

www.jasst.jp

私は中級者にあたるのですが、初心者であるテストエンジニアたちに「こんな本を読んだらそろそろ中級者への道が開けるよ」という観点で紹介したいと思います。

「これを読まないと中級者ではない」、「ゴールとして書かれているJaSST nanoの発表ができない」というわけではありません。

ただ、初心者卒業したいな〜くらいの人におすすめしたい本を7つ紹介します。

今回選ぶ7冊は2025年時点で私が考えるセレクションです。

テスト本

体系的ソフトウェアテスト入門

最初に紹介するのは現在絶版となっている可能性が高い書籍で恐縮ですが、内容は古びていません。図書館や電子版などを利用するといいかもですね。

もし見つけられたらぜひ読んで欲しい一冊です。

初心者から中級者にさしかかるころ、おそらく「テストマネジメント」という言葉を意識せざるを得なくなっていると思います。

テストマネジメントの知見が得られる本は正直少ないです。

 

そんななか、IEEEに採用されたテストマネジメントを体系的に学べる本となっています。

出版は20年以上前ですが、テストマネジメントの普遍的なエッセンスは現代のコンテキストにおいても変わらず応用可能です。

 

中級者となれば、現代と違ったコンテキストからエッセンスを抽出し、理解することができるようになっているはずです。

ぜひ、IEEEで制定された技術的背景を理解して、「ただ技術を実践する」ではなく、「必要に応じて課題解決する」という、もう一段視野を広げた活躍をして欲しいと思います。

Effective Software Testing

洋書です。すみません。

開発者視点から見たソフトウェアテストの考え方や手法について体系的に学べます。

中級レベルになってくると、例えばひとつのテストレベルだけでなく、全体から考える必要があります。

時にはプログラマー目線でのテストの知見が必要になることもあります。

そういったときに、この本を読んでみて、プログラマーとしてどのようなテストができるのか、プログラマー目線で、どのようなテストが効果的なのかを想像できるようになってほしいです。

そうすれば、開発者と協働できる、一段上のテストエンジニアになれると思います。

品質本

ソフトウェア品質知識体系ガイド

BOKです。すみません。

"ソフトウェア品質保証"という分野において、例えばJSTQBで扱っているテストはごく一部だと知ることができます。

中級者となれば、さまざまな現場や現象に出会うと思います。

そんなときに、この本を頭に入れておいて、「どんな状況でこんな技術を使えばいいんだ」とインデックスを作っておくことに役に立ちます。

 

また、可能であればJCSQE試験に出ないような序文やエッセイじみた文章も読んで欲しいです。

そこにはソフトウェア品質保証の本質が詰まっています。

データ指向のソフトウェア品質マネジメント

中級者のテストエンジニアは飯塚先生の本をはじめとした日科技連の本は大抵目を通していると思います。

それらをきちんと理解した上で、また「データ」というものに触れるのもありだと思います。

 

ソフトウェア品質保証において、特にいわゆるテスト界隈ではメトリクスについて否定的な人も少なくありません。

私も同じように感じる部分もあります。

 

一方で、データという事実を用いた意思決定についてはテストエンジニアとして向き合うべきだと考えます。

 

この本ではデータと品質の結びつきをどう考えるか、その試行錯誤が見て取れます。

ソフトウェア開発

Googleのソフトウェアエンジニアリング

Googleのソフトウェアエンジニアリングが常に正しく、どんな現場でも適切ということはないですが、一つのケーススタディとして、ソフトウェアエンジニアリングで考えておくべきモダンな考え方が記載されていると思います。

テストや品質の接合点も多く、初心者から中級者に上がる過程で必ず押さえておきたい本だなと思っています。

入門 継続的デリバリー

DevOpsが当たり前になった時代ですが、それでもCDの重要さとその技術的背景について知っておくことは、テストエンジニアとして学んでいく上で極めて重要になります。

特にCI/CDが開発に何をもたらし、何のために存在するのか。

CI/CDと自動テストは同時に語られることが多いです。

その時、CI/CDの背景を理解し、制約を認知した上で自動テストを計画することは非常に重要です。

 

CIは開発における当たり前となりつつありますが、重要なインフラでもあります。

しっかり理解しておくことを推奨します。

作る、試す、正す。

中級テストエンジニアになったころには、アジャイルといった考えにもある程度触れていると思います。

そんな中で、より深く「仮説検証」であったり、「我々は何を作るべきなのか」自体を考えるプロセスに習熟する必要が出てきます。

「誰かに言われた仕事をする」「何かのカタを守る」という段階は過ぎているかもしれません。

そんなときに、どのように仮説を描き、試していくのか、これらについて考える必要があると感じ、この本を推薦しました。

さいごに

私は中級になりたいテストエンジニアに対してテスト本は2冊しか紹介しませんでした。

これには個人的な思いがあって、あえてそうしています。

「テストのことばかりではなく、もう少し隣り合った領域も見ておいた方がいい」ということです。

私はソフトウェアエンジニアとなって7年くらい経ちましたが、一見繋がっていないような知識が現実に適用したときにつながることがあります。

そんなとき、私は「楽しい」と思っています。

これは私が7年もエンジニアを続ける原動力になっていますし、私はみなさんにそれを体験して欲しいと思っています。

ただ知識をつけてスキルを伸ばすのではなく、そういった現場の日常での発見や気づきはエンジニアだからこそたくさん体験できる宝物だと思っています。

それは「知識と知識のつながり」で簡単に起こりうると考えています。

 

さいごのさいごに

ソフトウェアテスト読書マップにはたくさんのテスト本があると知れるのでぜひ見てください!

docs.google.com

ほんとのさいごに

あきやまさんのゴールだとJaSST nanoで登壇しないと中級者になれないと知ったので、近々復活させたいです。